大学院日本史学コースへの入学を希望される外国の学生の方へ

「先生の下で研究指導を受けたい」というようなメールをくださる外国の方が大変多く、ありがたく思っております。
まず最初に、外国人留学生の方が正規学生として入学されることは、大歓迎です。日本人の学生にとっても刺激になりますし、学問を通じて外国の方と交流することは私自身にとっても大変うれしいことです。一人でも多くの外国の方が、入学されることを願っています。
ですが、早稲田大学大学院文学研究科日本史学コースでは、修士課程・博士後期課程いずれも、「正規学生」となるためには筆記試験+面接試験を通過する必要があります。試験を通過しさえすれば、誰でも入学することができます。
筆記試験については、日本人学生と同じ専門試験を受けなくてはなりませんので、難易度は高いです。早稲田大学文学学術院事務所にて、過去の試験問題を入手することができますので、まずは入試問題を入手の上、試験対策の勉強をなさってください(こちらのページでも過去の問題を公開しているようです)。
また、正規生の研究指導の担当教員(主査)につきましては、近現代史専攻の3人の教員(鶴見太郎先生、藤野裕子先生、真辺)のなかから、研究テーマに適切な教員1名が指導教員として選ばれる仕組みとなっており、私の一存で決められるわけではありません。ただし実際の研究指導は、3人の教員が合同で行っておりますので、3人全員の指導を受けることができます。
なお、大学院の入試制度については下記ページの情報も参考になさってください。
早稲田大学大学院文学研究科:当研究科で学ぶことを考えている留学生の方へ
早稲田大学大学院文学研究科入学試験情報 English Page
早稲田大学入学センター
International Admissions Office

以上を読んだうえで、さらに聞きたいことがあるようでしたら、遠慮なくメールにてお尋ねください。ただし、日本史を日本で学ぶにあたっては、日本語能力が必須となりますので、応募にあたっては、日本語でメールをくださることを条件としたいと思います。直接面会していろいろ相談を受けることも可能ですが、面会したとしても、試験の合否には一切関係ありませんので、その旨御承知おきください(なお、例えば一次試験合格者からの二次試験前の面会希望など、入学試験の公平性を削ぐ可能性のある面会要請はお断りすることがあります)。ぜひ勉強を頑張って試験を通過していただければと思います。

なお、正規学生の他に、短期の研究者招聘の制度もあります。博士課程在籍の方であれば、「リサーチフェロー」としての資格で1年以内の研究活動をおこなっていただくことが可能です。また海外の大学所属の研究者であれば、訪問学者として1年間受け入れることも可能です。いずれも、ご希望の方はメールでご連絡いただければと存じます。

この他、大学によっては、短期留学生や交換留学生の協定を結んでいる場合もあります。そちらをご希望の場合は、所属されている大学に、そうした制度の有無をご確認いただければと思います。また中国の方の場合、中国国家建設高水準大学公費派遣研究生受入制度(CSC)を利用される方が非常に多いですが、早稲田大学での受け入れに関しては、こちらのリンクをご覧ください。こちらのリンクでの受け入れ(早稲田大学での選考)で受け入れる形式のほかに、中国での面接を受けて合格したうえでリサーチフェローとして受け入れるという方法もあります。詳しくは、早稲田大学国際部国際課や、中国のCSCのご担当者、ならびにご所属の大学の担当者の方にお尋ねください。

また「科目等履修生」という制度もあり、この制度を利用して1年間大学院の科目を履修しながら正規生となるための試験勉強をするという方法もあります。科目等履修生は面接試験のみ通過する必要があります。筆記試験は無く、日本語能力と明確な目的意識さえあれば大丈夫ですので、比較的難易度は低いと思います。